異例の“ねばり”で出来上がったテレビ作品
本作は、1966年に作られた特撮時代劇映画『大魔神』のリメイクとして制作されましたが、製作総指揮の井上伸一郎と、プロデューサー・高寺重徳が、テレビシリーズ化の方向で企画に着手したのは、2007年の6月でした。
それから度重なる企画案の改訂、製作委員会へのプレゼン、スタッフィングなどの過程を経て、2008年10月にはキャストオーディションが始まりました。
2009年4月には、キャストが決定し、6月初旬からクランクイン、12月下旬にクランクアップ。
その後、アフレコや合成などの仕上げ作業を経て、第一話のオンエアとなりました。
テレビ作品としては異例の、構想から2年半以上かけた力作となっています。
カノンちゃんこと里久鳴祐果さんのこと
7秒以内で東京都23区を言い切るという特技を持つ里久鳴さんは明るく元気な下町っ子。
「笑うと目が無くなっちゃうんですよ~」と言いながら笑うリクナッチことリクーナの目は確かに無くなってた気もします(^^;
ドラマ内でのカノンの笑顔は、当面おあづけという感じになっちゃってますが、主演女優の様々な表情を皆さんで見守って頂けると嬉しいっす!
ジュウゾウこと長門裕之さんのこと
重鎮、いぶし銀、ベテランとは正に長門さんのような方を指すのでしょう。
時におかしく軽快に、時に儚く、しっとりと。
“いい加減だけど憎めない爺々”は、人として、ある意味、理想の存在なのかも知れません。
オムニバス・ジャパ―――ン!!
高速道路をスーパーカブで走っていたタイヘイが、投げ捨てられた空き缶を「ヒョイッ」とすくい取るシーンは、CGや合成を使って描写されました。
アクション監督の小池さんのコンテを、絵コンテ担当の奥山さんたちが画に起こし、CG監督の小坂さんのスーパーバイズのもと、組み上がったものです。
「いかにCGを自然に、言わば地味に使うか」が、本作の一つの目標でもあるのですが、小坂さんたち、オムニバス・ジャパンのCGチームは、この目標に対して常に果敢に挑んでくれています!
アルファスタント!!
乱髪幸太郎とサワモリが立体駐車場から落下するカットは、別に撮影した人物を合成するのではなく、本当に駐車場の6階からスタントマンが飛び降りるという手法をとっています。
もちろん、下にマットはあるのですが、そのマットはCG処理で消され、さらに走るトラックが合成されています。
ダイレクトに約20mの高所から飛び降りる迫力はスゴイもので、撮影の時は、思わずスタッフから歓声と拍手が巻き起こっていました。
こうしたスタントを可能にしているのは、普段からの練習の賜物だそうですが、アクション監督の小池さんによれば「僕らのチームのメンバーなら、たぶん50mくらいまではいける自信がありますよ」とのことでした。